全国市民連合第20回全国意見交換会 報告

さる2月5日(土)14時から2時間余り、東京・市民連合主催の第20回全国意見交換会がありました。発言はしていませんが、参加しました。
本意見交換会の動画は以下のサイトで2月16日(水)まで視聴できます。
録画URL:
https://youtu.be/KKdo6zceYYQ

立民、連合(詳細はなかで説明があります)の動き、国民民主党と維新・都民ファーストとの関係、れいわ新選組の共闘の考え方はなど、色々と心配な動きはありますが、全国の参加されている方々の基本姿勢は、参院選に向けて、中央での政策合意など話し合いを早めに始めてほしいということとともに、この間の市民連合的運動の蓄積を踏まえ(地域差はあり)、地域から政党・連合との話し合いを進め、地域からも推し進めていこうというものです。

参院選で改憲阻止の議席を確保するためには、改選議席124議席中43議席の獲得が必要、
これは国民民主党の議員を含めての数字なので、国民民主党を自公・維新の改憲勢力側へ追いやると、もっと必要になります。
参院選に向けての基本方針は
・「立憲野党と政策合意」
・「1人区は候補者一本化」(32選挙区、2016年は11議席獲得・2019年は10議席獲得)
・「複数区は可能な範囲での調整」(15選挙区・42議席 福岡県はここに含まれ、定数3議席)
・「比例区は立憲野党それぞれの政党」(50議席)
今回もこの対応を基本とし、立憲野党共闘体制を作り上げていく。
労働団体、市民団体、無党派層・無関心層、保守層も含む総結集体制で支援する体制をめざすとのことです。

同時間帯にZOOMでの参加が29人、YOUTUBEでの参加が66人と、100人弱が参加しての意見交換会でした。最初と最後の挨拶(3人)、事務局からの情勢報告と提起(1人)以外では、全国各地から参加された方16人が発言しました。

どうしても発言者が男性に偏りがちとのことで、各団体でも女性の方の参加を増やしてほしいといった要請がありました。私は今回発言しませんでした(組織改編の途中というこもあり)が、ZOOMで参加しチャットの方で、参加されていた女性の方たちと感想めいたことを述べあっていました。12/25前回の意見交換会は、当日120人が参加。事後にYOUTUBEを視聴した方を含めると、約800人が参加・共有したことになるそうです。

◆司会:高田健さん
女性の発言者が多くなるよう、努力してほしい。

◆最初の挨拶:長尾詩子さん(安保関連法に反対するママの会、弁護士、運営委員)
コロナ感染者が激増し、原則自宅療養となるなど、対応できていない。
2/3弁護士会と総かがりで改憲反対の講演会を実施。
法改正ですむものを改憲といい、改憲そのものも乱暴な内容、改憲よりも優先される課題があることを確認。
立民・共産・社民の国会議員も参加し発言、憲法審査会の開催をめぐるせめぎ合いが続いていると。
2015年安保法制に反対する国会外からの市民の声が高まるなかで、国会内の議員も頑張った。
市民の声を大にして可視化することが大切。
7月の参院選で2/3以上を許すと、自民はやりたい放題となる。そうならないように、頑張りましょうと。

◆情勢報告と提起など(レジュメ使用):福山真劫さん
連合に関する動き(2~4ページ) 立民の総括をめぐる動き(4ページ)
⇒諸動向については注目する必要はあるが、政権打倒のためには「野党共闘」しかないことは明らか。
自公政権は、国会運営・参院選での最大の戦術は「野党共闘つぶし」であることは明らか。
自公政権や補完勢力に日本のかじ取りを任せるわけにはいかない。レジュメで確認のこと。

◆自治体関連の選挙支援
東京都・町田市の市長選(2/20投開票)の試みが紹介された。自治体選挙については、市民連合の力を地域で蓄積するために、可能な支援をしようとしている。
★町田市(人口43万人)
市長選に、現職(連合が推薦)・元都議(自民、維新推薦か?)がたち保守分裂、市民候補を擁立。
「地方政府」づくりに関わる、維新の進出阻止、共産党を含む共闘体制ができる、市民連合と諸ボランテイア団体が提携し支援
⇒参院選に向けての野党共闘のステップとしたい。
すでに「政策協定」を締結し、6野党からの推薦を得ている。選対本部長は市民連合から出す。
学校減らしの動きに反対、高度医療体制つくりの強いイシューで戦う予定。
選挙情勢としては、タウン誌の調査では現在「横一線」。

◆宮城県
12/25 新潟・米山隆一衆議院議員による講演会実施、野党系当選者も参加、石垣のりこ(立民)・高橋ちずこ(共産)も発言。
市民による街宣も実施。
参院選に向けては、自民候補2人(うち桜井允議員は2016年統一候補であったが、自民会派へ転じる)、維新女性候補が表明。
立民候補(共産も支援)統一候補として内々に話し合う
立民・泉代表の発言と県内立民議員の考えは相容れないと思われる
1/29石垣のりこ議員のイベントで、安住淳衆議院議員が「ネズミを捕る猫はいい猫」と鄧小平の言葉を引用し発言。
隣県の岩手県で野党統一候補が決定。
1/21連合宮城と懇談
中央の市民連合には、①野党各党との対話、②野党との政策についての意見交換、③マスコミ対策、④労働組合との懇談、⑤改憲阻止の諸運動との連携を希望。
立民・泉代表の発言は疑問、地域から立民のあり方をめぐって発信することが大切。
会場を設けて複数で参加、女性も含む。男性が多いなかで慣れない形での発言をする女性もいるが、広い心で受け入れないと女性の参加者は増えないと、
女性参加者としての苦悩を話された方がいて、チャットで共感を集めていました。

◆山形県(2016年野党統一候補は舟山康江さん、当時無所属で当選し現在は国民民主党に所属)
舟山康江さんを支援する枠組み(共産党が蚊帳の外に置かれている)の問題
舟山さん自身が、改憲反対となど市民に約束できるのか? 懇談予定あり・そこで確認することで対応を決めたい。

◆福島県からの参加者より
当選した衆議院議員に国会報告をしてもらうことは、選挙後の取り組みとして大切。
市民連合の政策合意について、経済・金融政策が弱体なのではないか?

◆東京都
中央の動きとは別に、各地域で「下から変えていく」ことが大切。
めぐせた(目黒区・世田谷区)では1/16に9回目の定期協議を実施(立民からは手塚・落合議員、共産からは笠井議員が参加)、都議・区議らとも行う。
立民の状況については、立民だけでなく市民の側にもそうさせていると言った責任がある。
議員・各イシュー団体とつながろう。
(つなく@東京のホームページで紹介)
中央の市民連合には、ホームページに全国各地の運動がわかるようにリンク先一覧わつくってほしい。
7月の参院選前までに、2月町田市市長選、4月練馬区区長選、5月中野区区長選、6月杉並区区長選、調布市市長選がある。
これらすべてに勝ち抜くことで、参院選に臨みたい。

◆神奈川県
月1回定例会を開催し、街宣など実施。国会議員との懇談も実施。日中国交正常化50年の年ではあるが対中国政策は?、全世代への対応は? などを議論。
朝日新聞2/4が2040年「16増・16減」を7報道したのはなぜか?
「10増・10減」案と「3増・3減」案での攻防が展開されていることを反映か?

◆静岡県
連合方針の揺れを見ていると「連合の政治方針が崩壊」かと。
立民・泉代表の発言に対して、市民連合は声をあげていくべき。
静岡県は定数2で、統一候補の擁立は困難。参院選をいかに戦うのか? 4/10中野晃一さん講演会を企画

◆愛知県
県単位の市民連合が二つあり、現在話し合っているところ。
連合愛知が、政党への介入、市民連合と政党の話し合いにも介入。文書での申し入れを準備中(野党共闘は正しかった、不当介入をするなの2点)

◆岐阜県
立民・国民ともに地方議員が少なく党の力が弱体、連合岐阜との関係が大きい⇒難航
19日行動に加えて街頭での署名(改憲反対)活動も実施

◆兵庫県
定数3で自民・公明・維新で分け合う。
自公による相互推薦が揺れているのはチャンス。野党系候補の一本化で1議席確保を狙いたい。
同じ事は大阪府でもいえるので、兵庫県・大阪府で調整してほしい。

◆岡山県
1/21選挙総括をまとめる
「いっぽんカフェ」を開催し、テーマ毎に市民と議員で話し合っている
自民候補とは別に玉野市長をしていた保守系候補が立候補を予定。立民・国民・連合が支援。社民は政策の一致が必要と話す。共産とは蚊帳の外状態。
2/22菱山奈帆子さんを招いての講演会を企画。

◆徳島県
中央の市民連合に対して、共通政策を結ぶ際には、実現するための工程表も同時に作成すべき
徳島県・高知県の合区なので、ブロック協議会のようなものができないか模索

◆高知県
連合高知に対して「地域事情に応じた対応を」といった文書を送付、連合高知内で2/4配られた模様。
自公政権ではダメといった内容のチラシを月1回のペースで作成し配る予定。

◆まとめの挨拶
★中野晃一さん
参院選で敗北すると、自公にとって「黄金の3年間」となる追い詰められた状況。
コロナ禍で多くの人が苦しんでいるのに、メディアの報道量が少ないし、生活を伝えようとしない。メディアの統治権者化が進展しているのでは?
市民が野党共闘を求めているのは、「私たちの声を政治に届けてほしい」と思うため。暮らしと命の争点化を改めて思った。

★福山真劫さん
①運動の弱さをいかに克服していくのか? 
 選挙だけでなく、日常・生活者の視点から踏み込んでいくことが大切なのでは。
 立民は組織が弱い、共産は100年の歴史でしっかりしてい。組織と運動の強化を。
②自公政権の路線を変えていくためには、基本戦略として「野党共闘」しかない、「本気の野党共闘を」
 立民の泉・西村体制は「慣れていない」「揺れている」
 国民:維新との関係? 都民ファーストとの関係? かつての民社党みたいのものへといった動きもある
 れいわ新選組:共闘をいかに考えるのか?
 連合:内部で綱引き、大義は分かっているはず
③政策合意の内容をどのようなものにするのか? 
 経済政策を加味すべきなのか、議論していきたい。できるだけ早い段階で申し入れたい。
 中央でけでなく、地域で作り上げていくことが重要
 参院選2/3阻止を、実現できないと深刻な状況となる

★廣渡清吾さん
市民連合による運動は、最小値としては衆参1/3阻止、最大値としては戦後初の政権交代運動だと思う
岸田政権 「先手を打つと言いつつ前の轍を踏む」(朝日川柳)
日本は、30年前に比べて経済的に衰退、市民が色々なところで討論していくことが大切

次回、全国意見交換会は3月26日(土)14時~16時となりました。

以上です。
事務局・片山純子
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